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視覚障害者の目となる「盲導犬訓練士」


盲導犬訓練士とは

最近は映画などの影響もあって、盲導犬訓練士になりたいと思う人が増えているそうです。
たしかに、犬が好きな人にとっては犬と一緒に働ける職場ということで非常に魅力的に感じるでしょう。また目の不自由な方のサポートができる仕事ということで、非常にやりがいのある仕事だと言えます。

しかし、盲導犬の数は、盲導犬の利用を希望する視覚障害者の数に対してまったく足りていないのが現状です。現在盲導犬は日本全国に950頭ほどいますが、盲導犬を利用したいと考えている視覚障害者は1万人近くいると言われています。
盲導犬は国家公安委員会が指定した協会の訓練を受けて合格しないとなることができないため、どうしても数が不足してしまいます。

また、日本では盲導犬に対する理解が低く、公的な場所(デパートや飲食店、ホテルなど)では盲導犬の入店を断られることもあります(盲導犬は本来、どんな場所でも入ることができますが、お店側が断ったとしても罰則がないため、入店を断られることもよくあります)。

このように、非常に社会的役割も大きい盲導犬訓練士ですが、実は国家資格でもなければ、公的な資格でもありません。また、民間資格でもありません。つまり、専門学校に通ったり、通信講座を利用して勉強しても、盲導犬訓練士にはなることができないということです。

では、どうすれば盲導犬訓練士になることができるのかというと、その唯一の方法は「全国に9団体(12施設)ある盲導犬育成施設に所属する」ことです。
しかし、これが非常に難関です。

求人の状況

現在、盲導犬訓練士は全国に80人ほどしかいません。
採用も不定期であり、欠員が出た時に補充する程度です。
ですから、倍率も非常に高く狭き門となっています。
なお、欠員などが出て採用が必要となった時にはホームページなどを通じて公募されるので、盲導犬訓練士に興味のある方はこまめにチェックしておくとよいでしょう。

この狭き門を突破して盲導犬育成施設に就職することができても、すぐに盲導犬の訓練を行えるわけではありません。就職して最低でも3年間は研修員として盲導犬訓練士のノウハウを身に付けて行かなければなりません。以前は研修期間における指導は先輩たちからの口伝えで行われていて、しかも通常の業務をこなしながらの研修だったため非常にはハードでした。

しかし、平成16年に盲導犬訓練士学校が設立され、研修員は盲導犬の訓練に専念することができるようになったため、とても勉強しやすい環境が整備されました。また、カリキュラムも統一され、犬の訓練についての理論や実習、視覚障害者についての法律やリハビリテーション論の勉強など、非常に幅広く、かつ、専門的に学ぶことができるようになったため、質の高い盲導犬訓練が行えるようになりました。

ただし、盲導犬訓練士になるためにはこういった理論や実習の他に、コミュニケーション能力が欠かせません。犬とのコミュニケーションもそうですし、視覚障害者とのコミュニケーションももちろん必要です。しっかりと自分の考えを伝えるようにならなくては、しっかりとした訓練は行えません。